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株式会社 加藤小兵衛商店

〒600-8063
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Tel: 075-351-1932・7983
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漆精製・漆工材料販売
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漆のお話


漆の精製について

漆はうるしの木から採取した天然の塗料です。うるしの木の幹に特殊なうるし掻き道具で掻きキズをつけるとそこから液体がにじみ出てきます。これが漆で、ヘラで少しずつ取って採集桶に集めていきますが、これには樹皮や木のくずなどが混入しています(荒味漆)。これを塗料や接着剤として使用できるようにする工程を「漆の精製」といいます。
採取されたままの荒味漆から不純物を取り除く作業を「漉し」といい、その漆が生漆で下地用や拭き漆に使われます。さらに常温で攪拌し(ナヤシ作業)、その後加熱してさらに攪拌(クロメ作業)すると、飴色でなめらかな透漆になります。

日本国内で採取される荒味漆は、非常に少量しかありませんので、ほとんどは中国の各地の産地から輸入されていますが、その地域ごとの違いにより、漆の性能が微妙に異なることがあります。また漆は生き物であり、温度・湿度などの状況によっても左右されます。

漆精製は、漆の原液を漆器などの製作のための塗料として良質で使いやすいものに仕上げる大切な工程なのです。


漆精製の主な工程

 

 

 

使い手の要望にあった漆づくり


漆には、乾燥の速さや粘りなどの特有の性質があります。 乾きが早いか遅いか、あるいは、粘りが強いか少ないか艶の具合など、使い手の要望に応じた漆を作り出すのが漆精製の腕の見せどころです。

以前のように大量生産でなくなった分、近年では性能上の要求が厳しくなっています。大量でも少量でもお客様の要求に合う漆づくりをするのが弊社のモットーです。

 



漆の良さについて


"この機会にうるしの良さを皆さまに知っていただきたく思います。大昔から自然からの樹液を利用して木の接着剤や防腐剤や塗料に使われておりました。塗料の中では唯一、溶剤を使わずに乾燥するのがうるしです。大気を汚さず、空気中の水分(H2O)の中の酸素を取り込んで高分子の厚い膜を作る性質があり、したがって雨の日に良く乾くのです。
又、化石燃料のように再生産がきかない資源ではなく、うるしの木を、根を残して切れば再生産がきくのです。さらに最近建築材に使われているホルマリン等では人間にも悪影響が心配されていますが、うるしはこの様な心配は全くないので内装材にもどんどん利用すればよいと思います。まさに天然塗料のうるしは、地球にも人間にもやさしい塗料として大変ふさわしいのではないでしょうか。
うるし自身は伝統工芸の中には入っていませんが、これらの材料としてあらゆる部分で使用されています。漆器、仏壇仏具はもちろんのこと、金銀糸、友禅染型紙、扇子、象嵌、神具、刀の鞘、和楽器等々ですが、いかに京都の工芸と結びついて伝承されてきたかがわかります。
最近は自分で物作りを楽しむ人も増えてきており、盆、椀、銘々皿、茶托の拭き漆や塗りに挑戦し、蒔絵にまで進む人も少なくありません。陶磁器の金継も人気があります。自分で作ったものを使って楽しむことも、これからの生き方かも知れません。多くの方々にうるしに親しんでいただきたいと思います。"        
(加藤二郎「うるし・塗料としての良さ(京都工芸研究会報こうげい1999.4.1(Vo8l.3 No.2))」より抜粋)



トピックス


お客様によるギフトラッピングの例です。当店でご購入いただいた漆器のボウルを6個セットにしてカゴに入れ、かわいく飾ってくださいました。アメリカのご家族にクリスマスプレゼントとしてお渡しいただいたそうです。ありがとうございます。(2015/12/15)

お客様が当店で漆器のお盆(写真下)をご購入くださり、ご自宅の素敵な洋風のインテリアに合わせてディスプレイしてくださいました。ありがとうございます。
(2015/12/01)